亡骸は生き様

やっぱり1つくらい作っておこうかなー…と、道具を出してきました。今回の材料は、すべて庭で咲いたもののドライと、山へ入ったときの拾い物。コムラサキやヒヤシンスがうまく青味を残してドライになってくれたので、綺麗なアクセントになりました。こうして見てみると、植物って人生を全うし亡骸になってからもなお、美しいなぁ。


大好きだった父方の祖母は、私が物心ついたときにはリウマチを患って寝たきりでした。寝返り一つ自分でうつこともできなくて。その分、よく頭を働かせていたのでしょうか、とても頭がよく、勝気で、非常に我慢強い女性でした。

その祖母が息を引き取り、人生初めて斎場でお骨上げを経験したときのこと。闘病のために毎日大量の薬を飲んでいた祖母の体は、すべて燃え尽きて灰になっており、喉仏もなく、拾えるお骨がありませんでした。残っていたのは、脳を守っていた頭蓋骨の一部のみ。その骨は真っ白でとても綺麗だったのを鮮烈に覚えています。真っ白な頭蓋骨の一部は頭のよかった祖母を彷彿とさせ、生き様が遺骨に現れていると思いました。亡骸は生き様なんですね。